まだ、爪痕は残っています。避難指示や警報は解除ですが。今度は猛暑。

月曜日早朝。

驚きと少し動揺した土曜日から、少しひいているようですがまだ完全ではないです。

倉敷真備の皆様をはじめ、岡山市内でも日常ではあり得ない事態に合われたお気持ちを

察しいたします。

 

友人が2011年に言っていたこと、

”体験に対して理解はできるが、同じ感覚を共有しにくい”

確かにそうだと思います。恐怖というか虚無感は共有できにくいでしょう。

 

僕は、災害に対して非常に恐怖を感じる母の心の底を2011年までは言葉上で理解

していましたが、自ら災害地に行かせていただいて、実感しました。

空襲を体験し、逃げたときに小学生だった母の心に大きな傷として残っているのだと恐怖を

共有しました。

それ以降、全国各地で起こる災害。思いもしなかった状況になった方々の胸中を考えてました。

このような中で、自衛隊、警察、消防の方々が懸命に動かれる様子。

頭が下がります。

土曜日に、最終的に診療(昼・夜)ともに行いました。昼も、医療機関を頼ってこられる方は

全力で診させていただきました。

夜の出務で、岡山北部の状況をお伝えしましたが、当然ですが昼にこちらで感じていたような

緊張感は伝わらなかったです。”何か大変だったそうですね”と。

東北に赴かせていただいたあと、当時水があっという間に来ることの怖さは十分感じていましたので、

昼にしても、夜にしても、医療人でなければ当然避難に即応できるようにしたかもしれません。

災害時にこそ医療人が動くのだという基本的なことをしましたが、自己矛盾でしょうね。

僕の中の”今までの人生で感じたことのない恐怖”。7年前がよみがえり、行動と心情がややばらばら

だったように思います。

軸がぶれないように、困ったときに患者様のために動く。

もちろん、自らが被災や身動きが取れないなどの事情がある場合は別ですが、医療従事者である限り

どのような状況でも動きます。困ったときに、110番をして、危険な状況などで警察はお休みです。

なんてことはあり得ませんから。

土曜日、動いてくださったスタッフの皆様方にも感謝です。

 

夜間診療を少しでも怖いと感じた自分を恥じています。自己矛盾ですね。

動くのが当然なものを腰が引けかかっていましたから。

ただ、岡山人である僕が言うのもなんですが、平和ボケです。

南北で状況の伝達が、できていないことの怖さは感じました。

後は正確な情報をリアルタイムで入手、予測しいよいよ危険かどうかの判断の難しさ

を痛感しました。スタッフの皆さんの、来られる患者さんの安全も当然考えねばなり

ませんし、有事に全責任をとることも必要ですから。

 

今日から、猛烈に暑くなります。実際の温度以上に湿度が加わり、熱中症だらけになりそうです。

あとは災害後に、極度な緊張で動いていた糸が切れると成人も大きなダメージを受けます。

全く昨年と違う状況。災害地に行き、余震や水没地域での診療、水災害の怖さ、粉塵の怖さ。

災害後のお疲れ、それによって起きる新たな体調不良を見てきてた経験を生かしていかなければ意味が

ないです。自己矛盾も修正しています。

また一つ、深く考えるようになりました。

今日も頑張ります。よろしくお願いいたします。

 

江口小児科  江口尚彦