昨日の会議です。
診療所などの外来医が無理なく新型コロナウイルス感染症に対応できること
をモットーに日医作成の“新型コロナウイルス感染症 外来診療ガイド”第2版
が作成され、配布されました。
前回から多少変更もあり、徐々に冬場に向けて準備ですね。
新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針変更案
“新型コロナウイルス感染症の感染力を調べた台湾の研究では発症前から発症直後に
最も感染力が高く、発症6日目以降は感染力が大きく低下することが示されている”が追記。
現段階ではパイロット的に医療機関をしぼり検証していますが、
“戦略的サーベイランス(注意深い観察)が重要で、PCR検査及び高原検査の役割分担について
検討・評価を行う“とも追記。
HER-SYSという入力システム(PCRの全数把握)。
G-MISという入力システム(高度医療機器稼働状況の把握)。
この双方向で医療体制提供を明確に把握し盤石とすることが重要となってきます。
このシステムで、ニュースで見るような数字が出てくるわけですね。
サーベイランスは前回の会議でも重要とされていましたが、入力を簡素にし今回からは”戦略的”と
さらに細かな分析になります。
厚労省作成の“新型コロナウイルス感染症 COVID-19 診療の手引き”第2版
まとめると血栓症のリスクがあるため注目する血液検査項目があること。
抗原検査キット追記。これはまだ、試験モデルで行われているため、全医療機関でできるわけでは
ないですが、運用・制度・PCRや抗体検査との位置づけが明確になって、拡充の予定です。
重症化分類の作成や、基本的に対症療法が中心の新型コロナウイルス感染症ですがレムデシビルと
いう薬剤を使用する場合の注意点も細かく記載されました。
院内感染防止として、PPEの例外的取り扱いなども記載。
まだ、圧倒的に物資が少ないですから大切に使うことを目的に明記されました。
PCR検査に関しては、無症状でも全て医師の判断により検査が可能な方向になっていますが、
限定的な場所のみとなっています。
報道では、ただ増やせばよい、あるいはどこでもできるような印象を受けますが、誤解なきよう
お願いいたします。
全て現時点での決定ですから。今後も社会状況でどんどん変わります。
今は、予想される次なる流行に備えて、現場の仕組み、医療体制の更なる充実。
細かな前向き(予測した)統計
後ろ向き(未来を予測するために今までのことを把握:抗体検査は役立ちますね)
が重要です。
全く止まらず医療は動いています。
協力して頑張りましょう。
正直、毎週金曜日に皆様にご迷惑をおかけしての会議、色々苦しいですが内容は有用です。
冬場への備え、夏に災害などと重なった場合でも慌てずに医療機関が動ける道標になるので、
知識を深めます。
頑張りますのでご理解・ご協力のほど改めてお願い申し上げます。
本日14時までよろしくお願いいたします。
江口小児科 江口尚彦