第15回、16回都道府県医師会新型コロナウイルス感染症担当理事連絡協議会

今日のお話
頭の中。

昨日も、とにかく暑かったですがたまたま1歳半健診とコロナウイルス対策会議、

その後に岡山市内の理事会となりましたので、夏に翻弄されました・・。

さて第15回に関しては、7月31日開催のものでしたので、短く。

 

この時点では、爆発的な増加ではなく、微増と分科会は判断しています。

今後必要になってくるものもPCR検査の拡充

医院の安全性を日医と厚生労働省のチェックのもと発行される”みんなで安心マーク”

の活用(当院では入り口すぐの掲示板に貼ってあります)など、今後を見据えたもの

でした。

 

現在、岡山市保健所と毎週月曜日には感染動向を共有するために会議を行っていますが、

昨日の第16回の会議でも、8月20日の時点では感染のピークは7月末と考えています。

その2週間後の結果が現在ですが、発症した患者さんは現時点ではピーク

このまま横ばいで推移という見解です。岡山市も同様の動きです。

 

つまり減ることはありません。

 

そして気候の影響で免疫低下や受診控えで他の疾患と悪影響になり、重症化の方は

増加です。

今後秋・冬は、いつもの冬の備えをしっかりしないと困ることになりそうです。

 

報道では、海外ワクチンはものすごく早く導入予定と出ますが、現状のワクチンとは

製造の異なるものが多く、安全性にはやや疑問も残ります。国産メーカーの、今まで

接種されているワクチンと同様のものを待つ方が良いですね。

感染予防や発症予防、集団免疫効果なども大規模接種後までわかりません。

待つのが今はベストです。

 

現在、海外2社と合計1憶80000万回分のワクチン確保が合意されています。

 

接種の優先順位も、医療従事者、高齢者、基礎疾患を有する方からと決定のように報道

もされていますが、これもまだ医学的根拠を盛り込んで、考えている途中の案です。

 

先ほどの記載と矛盾しますが、早めの接種はやはり考えたいところ。

新型コロナウイルスは、年に24.1回変異します。

単純計算で月に2回変異しているわけで、変化が早すぎて抑止力はいるので。

1月から3月は、武漢のウイルスタイプ。4月以降は欧米のタイプが国内で流行中です。

 

なので、医学的に拡散防止のために2類感染症からの変更は一切討議されていません。

これが事実です。

ただ、現場の混乱を考えた場合に今後ワクチンや重症化の際の薬、簡易な検査キットの

登場などで、季節性インフルエンザと同様に考えられる状態になれば、3類感染症という

入院強制力のないものへの意向も、検討の余地がある。

これが実際です。報道では、すぐに5類感染症という緩い考えのものに変更が決まった

ようにとれますが、事実無根です。

イベント開催なども、現状のまましばらく経過観察です。

 

あと日本でPCR検査がどんどん広がらない理由

これは悲しいですが、日本の社会構造にあるようですね。

いわゆる風評被害です。

 

”あそこは検査しているよ、コロナが多いから行かないようにしよう”

 

これを各医療機関、恐れています。今後上手に新興感染症である新型コロナウイルス

感染症と付き合っていくには、皆さんの感覚を根本から変えていただくしかない。

報道は、今まで記載したように思案中のものも決定として出します。

 

何度も訴えてきましたが、内科、外科、小児科全て受診控えで、本来の疾患で亡く

なったり、孤独になる独居の方が増加したり、正しく成長も追えず予防接種すら受

けれない小児も出ていますし、医療の崩壊が起きかねません。妊婦健診ゼロで出産

も多いようです。

 

正しく密接場所をさけて、おかしいと感じたらお電話などでの相談や、予約システム

を活用して医療機関を受診してください。

 

当院も個人クリニックとしては、確実に過剰と呼べるレベルの空気清浄を施行しています。

場所によっては、移植が行える状態に近いほどの清潔さです。

予約システムのおかげで、診察室に人が密集もなくなりました。

 

今後は車中で待機いただき、順番が近くなった時に院内の別部屋で待機。

その後診察。考察の流れになります。

自分で受診をしたい旨を訴えられない小児を、密接空間の市販薬で何とかしのぐ。

これは、ちょっと強い言葉に聞こえるかもしれませんが”医療虐待”とされています。

 

私も、感染症担当として最大限の事は、惜しまずし続けますしご安心いただける空間は

構築しています。

どんどん、秋・冬が近づきます。

 

正しく恐れ、遅れがないように受診ですよ。

今、一番多いのは家族内クラスターです。受診控えの影響ですから。

今日も頑張ります。

 

よろしくお願いいたします。

 

江口小児科  江口尚彦