悩みは尽きないですね。

今日のお話
むう。

もちろん物事は両面で考えなければいけませんし、医学のみが絶対とは

考えていません。

 

おそらく史上最も盛り上がらないオリンピックになるのではと心配です。

アスリートの方々は、夢の舞台ですし自分のすべてを発揮し金メダルを

目指す。大病克服後にのぞむ方もいます。今大会がラストになるかもと

言う方もいます。本音で心から応援しています。

 

一方、静かに見ましょうと言っても難しいわけで、純粋に観客として動く

人以外に、自粛も明けたしあちこち旅行して騒ごうという人も出るでしょうね。

我慢にへきえきとしている僕もいますし、その考えはわからないでもないですが、

人流の異常な増加で、確実に第5波が8月頃に来そうです。

医療の現場は、その時にどのように動くかを考えて準備に入っています。

ただ、今回はワクチンと言う武器がありますから、重症化もある程度回避できないかと

希望を持ってはいますが。

 

”が”と記載したのは、どの感染症でも必ず出てくる”ワクチン否定論”です。

なんと言ったらよいのでしょう。

 

語弊なく言えば、宗教に近いでしょうか。

 

麻疹の予防接種で、自閉症になりやすいと提唱したアメリカの医師はデータ捏造で逮捕

されました。ですが、これを根拠にされている方も多い。

 

僕は、自分で責任をとれる成人が、ワクチンを拒否。そのために一定の行動制限や自らの

意思で公衆衛生に逆行することを選んだのですから、その結果防げる病気になっても、

保険医療は使わず、自由診療で自費治療を受ける。

 

これならば、権利と義務を果たしていますので納得はしないでもないです。

 

子供に関しては、自らの意思を通せません。なのでその子にどのような結果が待っていても

決定した大人が全責任を、重い十字架を背負う。その覚悟があるかどうかです。

 

以前の勤務病院です。かなり昔ですが、日本脳炎の患者様が入院されたことがあります。

結果は、生涯自分の言葉も意思も出せない悲しい結果でした。

ワクチンは受けていない。すべてのワクチンを。

ご両親が”ワクチン忌避:反対派”だっだので。

 

当然、主治医として受けなかったのはなぜですか?と尋ねました。驚きの答え。

 

”自分たちを、論破してくれる医者がいなかったので、医者のせいだ”と。

 

20年以上、医師をしていますが場合によっては時間を別に設けて2時間近く説得したことも

あります。かたくなに受けてもらえませんでした。子供が可哀そうで仕方ない。

 

今回、アメリカでワクチン反対を唱えていたインフルエンサーの方も新型コロナの

ワクチンを接種されました。

ネット上の都合の良いデマだけでうねりを上げるように無根拠の反対論。

ワクチンを受けていない方が、クラスターの原因になるかもしれません。

僕は、肺炎の苦しさを知っていますが、可愛い我が子にその苦しさを、

場合によっては死を勧めるのでしょうか?

 

僕は、肺炎も嫌ですし、コロナも嫌です。行動制限も嫌。健康に働き、

遊びたいです。なので2回、きちんと受けました。

どうか、ワクチンについて賢明なご判断で接種にのぞまれますようお願いします。

片手落ちの、ご自身に都合の良い情報に踊らされないでください。

 

ワクチン反対派の人も飛行機には乗ります。

飛行機の落ちる確率はワクチンどころではないですし、結末は悲しいことだけ。

何故、遊びの為ならワクチン以上に危険な飛行機に乗るのでしょうね?

 

朝から、重たい文章ですいません。

昨日のデモに対しての、アンチテーゼです。

 

頑張ります。

 

小児科  江口尚彦