何でしょうか、この変化。

朝と晩、日中。

秋から初冬と夏が混在しています。災害も今年は特に多いですし、心が痛みます。子供も大人も真夏に痛めつけられるほどの暑さで、体力を使いきったところでこの変化ですのでかなり体力の消耗がはげしいですね。気温の変化と湿度の変化、感染症の様相が一変してきます。

まだ手足口病など夏風邪もわずかに残っていますが、現在は感染性胃腸炎や咳が中々止まらない気道感染症が多くなってきています。

秋の運動会や遠足などイベントも増えてきますが、一日のうちでも刻々と変化する状況に即応して、夏の疲れをとっていきましょう。

いわゆる風邪がおなかや肺に気温差を嫌ってどんどん逃げていきますので、疲れている体のサインを見逃さず、適度な休息を取りつつ乗り切りましょう。

マイコプラズマが、年中多いですが、ここにきて弱った体をどうも狙い撃ちしています。乾いた咳が止まらないわけですが、子供さんのサインとして、

・ため息のような息継ぎが多い

・遊んでいる途中に急に疲れを訴える

・食事がいつもよりゆっくりで、食べる量が減少している

このような場合に疑った方が良いです。成人ならば、長い文章を一気に話せなかったり、とにかく息苦しいと感じる場面が増えてきます。

すべて肺の過膨張によるものですが、おかしいなと思ったら受診をお勧めします。確定診断は血液検査になりますが、聴診器で聞いていて、明らかにおかしい肺の動きが空気の音でわかりますので、見逃さないように頑張ります。

ここからは、医学とはちょっと変わりますが、今年の災害や事故を見ていて、被害にあわれた方は本当におつらい気持ちになっていると思います。たまたま行かさせていただいた東北の地震で、避難所暮らしをされている方々のつらさを、わずかではありますが感じ、できることは微力ですが可能なことをし続けることが自身の仕事と考えるようになりました。

同時にすべての方が、その時々の災害を見ておられ、まさか次に自分の地域が甚大なことになるとは思っていなかったと思います。私自身も7月に高速道路上で集中豪雨にあって、正直命の危機を感じましたし、この文章を書いているまさに今、突然災害が起きないとも限りません。偶然、日々を生きているのだなと深く感じています。

小児医療の良さは、子どもの無邪気さです。生命力も強いですから、早期に適切な介入をすることで、一気に元気になってくれますし、その場限りのことを私たちがすれば、10年、20年ずっと影響が出ます。

日々を生きていることの偶然と幸せ、またips細胞や、アトピーの新しい治療の展望など進化する医療知識を自分自身十分に理解し、今から輝く人生を歩む子供たちに届けていくことが大切だなと思います。

その気持ちがなくなることなく、小児内科医として邁進していきます。ここ最近で強く感じていることを記載しました。

 

行楽の秋を楽しみましょう!

よろしくお願いいたします。

 

江口小児科  江口 尚彦