リフレッシュしてますか?リフレッシュすれば、何でもできる。

すいません。久しぶりの出だしが、謀A議員のパクリになってしまいました。考えてもみれば、今年はほぼ半分が夏だったわけで、それを抜けたかと思えば、いきなり”鍋が恋しく、炬燵が恋しく、お猿さんでも群れをなすように人肌恋しいような”突然の気温低下です。と言っても昼はそれなりに気温が上昇していましたから、服を選ぶのも精一杯。成人の免疫でも感染症に対抗するのが精一杯の状態になってますね。

今日からは、台風の影響で気温も一層下がっていますし天候も不順ですから、今までの疲れが一気に噴出しそうです。

13日休日診療に行って感じましたが、小児はいまだ手足口病でしっかりと食べられない方も多いですし、嘔吐・下痢の方も増加です。水痘も元気に動いていますし、夏風邪である溶連菌も検出しました。季節感は、肌寒さのみで感染症は、混沌としています。

内科の診療は、夜間は落ち着いているはずなのですが、その日はほぼ小児と変わらないペースで診察が続いていました。成人の疲れも、予想以上なのでしょうね。

僕自身も、昨日リフレッシュをして良かったですが、秋バテの状態が続いていました。今年もあと2か月半ですが、沖縄のほうで散発的にインフルエンザが発生していますし、どんな感染症が流行してもおかしくない状態が年末まで続く可能性があります。今日はどうなるのか全く予想がつきませんが、傾向はまたご報告します。

12日に小児科専門医会で耳鼻科の先生の急性中耳炎の講義を受けましたが、要約すれば”餅は餅屋。小児内科医は鼓膜をしっかり観察して、紹介のタイミングを逃さないこと。鼻汁を止める薬がかえって中耳炎を増悪させること。まずは内科的な部分をしっかりと見た上で耳鼻科に紹介してほしい”というものでした。大きな感銘を受けたので、講演終了後その先生に色々と質問をさせていただき、勉強をさせていただきましたが、小児科医がちゃんと内科領域を見ることを望まれると同時に、子供さんの将来を考えず、その場しのぎの投薬で中耳炎を作りだしている耳鼻科医もいて悩むとお話をされていました。

いつもお伝えしていますが、子供に治療選択権はなく、またあっという間に成人になりますから、私たちが正しく親御様に知識を啓蒙させていただき、診療所同士の連携が大きな課題となってきます。

まずお子様に、いつもと違う症状を感じられたら、内科屋である我々に診させていただき、そこで正しく完結できることもありますし、内科屋も抱え込まず、おかしいなと感じたら、即時に信頼できる外科の先生をご紹介しないといけません。親御様に、お願いたしたいのはもし自分が同じ症状だったらどうするかを、念頭におかれて受診をしてください。

ここまで環境が変わり、感染症も変わり、社会情勢も変わってくると、それしか子供さんの将来を守ることができません。

これから、ますます楽しいイベントも増えますし、たくさん思い出を残してあげたい気持ちは僕も当然わかりますが、その後重い状態になったら、かえって子供さんが可哀そうです。

あと、小児の治療は、”早い、何でもいいから症状が見た目にすぐ消える”のが良いわけではありません。それだけ強い薬を使って身体に負担をかけると10年後に、あるいは20年後に、もしくは大げさではなく生涯影響が出ます。

僕も小児科医として、いたずらに症状を消す処置ではなく、根本を確実に取り除く治療に専心していきます。

久しぶりに、”耳、鼻、喉”のプロの大ベテランの先生のお話を聞いて、自分がまだまだ薄いと思い知らされました。

皆さんと二人三脚で子供さんの将来を明るくしていきたいです。楽しい年末を目指して頑張りましょう!

僕は昨日脂ののった秋刀魚を食べて、秋を感じ、リフレッシュをして今日からの後半戦をがんばります。新しい情報は、随時お届けしていきます。

よろしくお願いいたします。

 

江口小児科  江口 尚彦