少し不気味ではありますが、静かにインフルエンザが準備を整えていますね。先週の暖かさでそがれた勢いを取り戻す感じです。
ここにきて本当に寒い日々がやってきますので、乾燥に気を付けてください。今夜から土曜日くらいまで雪かもと・・。
学級閉鎖や学年閉鎖も多いですし、園医をさせていただいているご施設に対応策のアドバイスをすることも増えてきました。
インフルエンザA/B同時に動き、新型ノロウイルス、一向に減らないマイコプラズマ肺炎。
ノロウイルスの増殖で神事の餅つきが取りやめになっている場所も多々あります。
岡山も本気で2月のお祭りがもたらす、医療被害の影響を考えた方がよいですよ。
さて、マイコプラズマ。
昨日の地元紙(父もそこに勤めていました)を見ていると、研修医時代に岡山大学付属病院で鍛えていただいた先生が出られていましたので熟読しました。
抗生剤が効かない耐性菌が増加しているんですね。マイコプラズマもそうで、もちろん適切な治療がなければ死に至ることもあります。
マクロライド系と呼ばれるグループの抗菌剤は日本でよく使われます。そのために徐々に手がなくなりつつあるわけで、適材適所が改めて問題になっています。
人と病原微生物の戦いですが、変異の早い微生物に押され気味です。マイコプラズマに限らず、夏のとびひ。これも耐性菌の存在でまず投薬されたもので、かえって悪化していくこともあります。
と言って、毎回血液検査をするわけではありませんし、効かないとわかっての処方も苦しい。
じゃあ漢方は?
開業医になってわかりましたが、漢方は絶対安全との信奉のもと”善意の処方”と思いこまれている方が多い。当然、体に合わないものを服用すれば良くないです。
解熱剤は、賛否分かれていますが、連用しつづければ免疫をさげますので、水分や休息といった方法がとれるのならば使用は最小限がベストです。
二次救急、三次救急ではお会いしなかったので開業医になって驚きましたが、薬のイメージが、ばらばらです。
統一基準が欲しい。というかそれを皆さんにご理解いただきたいのが本心です。
アナログな診療で、大げさではなく極限まで集中して薬を選択しますし、さっとやめるもの、長期的に途切れずに服用して効果が出るもの、様々です。
ゆっくりと抗生剤だのみから離脱し、その場しのぎの解熱剤ではなく、正しい対症療法を行い、検査も最小限で、子供さんに負担のかから治療を常に探しています。
危惧しているのは、患者さん抗生剤は怖いから、全く処方拒否になってしまうとステロイドと同じことになってしまいます。
悩みはつきませんが、医師もここに書き連ねただけでもほんの一部にすぎませんが、考えて治療を構築します。
今日もフル回転させて頑張ります。
夜に講演会があるので、フル回転で頭が
よろしくお願いいたします。
江口小児科 江口尚彦