改めて、情報を正しく、すべてを報道してほしいです。

今の悩むお母さん方へ
こう、いくと。そう、きたか。うーむ。

病原体も、厳密に言えば微生物ですから当然かもしれませんが、日々変わる兆候を出しますね。

昨日もインフルエンザAの方が多いですが、今日、明日の気温の上昇と雨も感じ取っているんでしょうか。

嘔気、嘔吐の方もやや増加。

せき込みで眠れないほどの方、少し流れが違っていました。

インフルエンザは、やはり十分な時間をおかないと陽性がでません。そのため本日に来ていただくようにお願いした方もおられました。

懸念としては、インフルエンザBがおとなしくしているとは思えず、3月にずれこまないかとやきもきしています。

さて、

報道で、デジャブかなとも思いました。リレンザでの異常行動があったとのこと。

 

タミフルがものすごく疑われて折る頃に、その時にもリレンザでも同様の行動があり、薬のためというよりは、インフルエンザでの急激な高熱のため、と結論がだされていました。

何故、当時にリレンザの事をクローズアップしなかったんでしょう?高熱時のせん妄(どんな風邪でも起こりえます)を報道しないのでしょう?

 

僕は岡山の某局にインタビュー受けた時に、”ここは必ず正しい啓もうとして使ってくれるのですね?”と、確認をし、”そうです”とお答えをいただいたので話しましたが、実際を見ると省略も多い、また”江口小児科 院長 江口尚彦さんの発言ではと、医師ではなく個人の発言のように流されていました。

責任性のない軽い言葉として。メディアの保身もあるでしょうが、僕はその後まったく応じていません。

 

さて先ほどの答えは、疑いの段階で、いかにタミフルを目立たたせるかに演出したかったからです。

 

最終的にタミフルは無関係であることは分かったわけですが、そのことは報道されない。

 

今季より、自費ではありますが、抗インフルエンザ薬の予防投薬が認められるようになっています。

受験やお仕事でどうしてもかかっては困る場合、家族にインフルエンザの方がいる場合ですが。

しかし、因果関係がないというまでに様々な検証がなされるため時間はかかると思いますが、

投薬が報道の影響で遅れ、脳症を発症したらどうするのでしょう?

 

ご不幸なことに直面されたご家族の心中は、ものすごく大変だと思います。

小児科医として本当に感じます。

だからこそ誤解はしないでいただきたいですが、お薬の事を報道した、

これに憤っているわけではなく、情報を過去の事も、すべて合わせて言わないのか

に腹立たしさを感じているだけです。

 

報道に載せる前に、きちんと整理をしてからではないといけません。

きっと治療介入が遅れ、インフルエンザの抑制ができにくくなるでしょう。

 

もし報道をするならば、全ての面での可能性を伝える義務があるのでは。

僕が、今回直面された親御さんの立場なら、

”なぜ、タミフルの報道の当時に、リレンザの事も詳しく報道しなかったのか?”

と考えます。ずいぶん前に事実として報道されたのですから。タミフルを悪者のようにするために。

原因は徹底的に追及すべきですし、うやむやにしてはならない。

その結果もちゃんと報道してください、大々的に。

 

メディアの今後の正しい方向づけを求めます。いたずらに不安をあおる方向づけはやめましょう。

 

私のような素人でも、写真の組み合わせや、文章のもって行き方で方向性を自由にできますから。

 

あと花粉前線が確実に西日本に到達していますので、早めの対策が必要かと思われます。

本日は、午後の健診日ですから午前診療のある木曜日です。

また傾向は、随時報告していきます。

 

今日は、朝6時半から、ある病院で披露しなければいけない芸の練習があり、

いいおっさんがわらわらと当院に来られます。

みなさん二次救急病院の現役小児科医の方なので名前は伏せますが、

振付を僕が考えて、朝練です。この作業が終わるころには来られるかな?

 

朝練後に先生方とリレンザの事を話していましたが、皆さん困惑です。

メディアの在り方に。

診察の時に、多少息づかいが荒くてもご容赦ください。

 

よろしくお願いいたします。

 

江口小児科  江口尚彦