お盆、九州、ああ無情。8月12日。その2。

エッセイ

前夜、暑さは今ほどではないが十分飲んだ後、汗まみれで帰宅。
すぐに休み、起床後は即座に行動。

今はどのように活用されているかわからないが、あるものを探すためだ。

現在ならば、”お盆、宿泊可能、九州、ペンション”、ポチっとでわかると思われるが、当時は”るるぶ”しかない。

明日、13日出発となるとサーチの時間がなさすぎる。
まず、買って帰り九州のペンションを片っ端から電話して探すしかない。

この際食材がどうとか、素晴らしい景色など関係なくあるのは二択のみ。

宿泊可能な場所があるか、ないかの二択しかない。

ミスターも必死で探しているはずなので僕も負けじと電話、電話、電話。

これも意外と地道な作業で、
①かける
②確認する
③無理だとわかる
④ですよねと答える

この繰り返し。
ア行から始まって、とにかく電話ばかり。
実家には電話が1台しかないので迷惑この上ないが、母の
”この子は何をしとるんじゃろう?”という視線も関係なしにかけまくるしかない。

この単純作業も意外に疲れるが、あ・か・さ・た・なまで150件以上かけて全部無理。

当然。

お盆の前日にかけて見つけること自体が無謀すぎる!と疲れかけて、いや、ミスターも

頑張っているので、根をあげる訳にはいかない。

何とか、再開しては行に突入。”あああ、もうダメ”と①から④のループを繰り返していて

やっと見つかった!!

今は、どう検索しても出てこないのでもしかしたらないのかもしれないが、

”ペンション原鶴”という熊本県のお宿!

計算では早朝に出れば、昼過ぎ辺りにつくはずだし夜はバーベキュー。天然温泉!

結果、素晴らしい場所だったが何故取れたかなども気にならず予約ミッション完了。昼めしも

とらず、午後4時頃になっていた。

それまで、自宅の電話を独占していたので、もしミスターが先に見つけていてダブルブッキング

になってはいけないと思い、すぐに彼の家に電話。

”やっとみつかったでぇ、熊本のペンション。ミスターはどうなん?”

返答は、

”すごいやん!ようみつけたなぁ、どうしようかと考えてたんや”

脱力とはこのことかとものすごく実感した。

”何をしとったんじゃ!”と尋ねると、嬉しそうに”マップルは、買うたんや!いるやろ!”

もはや彼の思考が理解できん。

このあと、スケジュールや持ち物など決めていくわけだが、悪い予感しか浮かばない。

 

以下次号