おはようございます。
湿度が上がってきていますね。
さっぱりとした雨ではなく、蒸し暑さに変わっていきます。熱中症怖いです。
あとは夏風邪が増加。
溶連菌感染症や、水痘も増加しています。
持続する熱の原因が、やはりマイコプラズマや、ヒトメタニューモウイルス感染症。
どこかで、急にヘルパンギーナや手足口病も出そうですね。
動きには目を凝らします。
インフルエンザが、ほんの少し。
不思議なのが、ロタウイルスが減って行かない。
全ての季節の感染症を考えないといけません。
さて大人の責任について。最近、加速度的に混乱が強くなっています。
朝から、説教臭くてすいません。
今の赤ちゃんが、成人したときに楽しめることを考えていくこと。
単純にこれが大人の責任です。
愛情の深さから、ネットで調べることが多くなるのだろうと思いますが、例えば、同じ写真。
と書けば、コメディータッチ。
となると怖さを煽るムード。
こうすると賞賛の雰囲気も。
ネットで出る情報は、書き手の思惑次第です。
たいていのぺーじは書き手と会って話ができないか、記載者がわからないもののあります。
当然学術論文で検証が十分なものもあります。僕も勉強のために論文は読みます。
治療関連のみのサイト、多くは適当な内容です。
言い切ってある出鱈目も、あちこちでチェックしています。
一方通行の情報は、斜めに見るにとどめて、双方向で話し合うことが必要です。
青臭いかもしれませんが、子供さんが元気な大人になるために信念は曲げることはできない。
その軸がぶれると小児科医を名乗ることはできません。
もっと言えば、世の中のすべての仕事がネットですむなら、プロはいりません。
辛口なコメントで申し訳ないです。
ネットが最重要と保護者さんが考え、正しく説得して聞き入れていただけない場合。
本来だめですが、ご自身が苦しむのならばお考え通りにと黙るかもしれません。
責任のある、”大人”が自分の治療のために選んだものですから。
しかし小児科は、治療を受けるのは子供さんです。
必要な治療が受けられず、苦しい思いをするのは、最愛のわが子ですよ。
保護者さんは全く被害を受けません。
将来苦しむのは可愛いお子さんです。深い愛情が裏目に出ることを忘れないでください。
言葉で説明することの重さ、我々の決意も忘れないでください。
ネットの情報で”診断”や、裏側を見ずして色々な事を感覚で決めないようにする。
これが、子育ての義務と思います。
電車の時刻や施設の営業時間など、単純な事実はネットで便利に調べたらよいです。
医師は、家来でもなければ偉そうな立場でもありません。
背負った責任のために、正しく事実を伝える存在です。ですが、
中には御用聞きになったり、保護者さんの耳に気持ちの良いことだけを伝える医療機関。
そういう情報満載のホームページ。関東や大阪で多いですが。
医療機関側が是正することも山ほどあります。
そうならないように厳しく自分を律しています。
僕の力量を超えることは”自分ではわからない”ことを正直にお伝えし更なるプロをご紹介しています。
ここまでに何年もかけて、勉強と経験を積み今も吸収しています。
ネットにのらない悲惨な状況を勤務医時代も含め見てきました。
だから、クリックで得られる情報に屈することはないです。
このブログ開始は2009年、新型インフルエンザワクチンの時です。
メディアやネットの情報で現場が大混乱でした。
本当に受ける必要のある患者さんを守ることから始まりました。
東北に医療支援に行かせていただいたとき、西日本に流れる情報と現地は全く違いました。
その後原発と放射線の問題になり、肺炎のために必要なレントゲンを怖いから絶対に受けない
という方の説得もかなりしました。
最近では逆にレントゲンを撮らないのですかと質問を受けることもあります。
脆弱な情報、操作しやすい情報は取捨選択し、私たちに聞いてください。
これも増えていますが”絶対、大丈夫ですよね?”という質問です。
もちろん、大丈夫な場合は正しく言い切っていますが、自動車を買いに行かれた際に、
”この車は、絶対に壊れませんよね?”
と聞かれるでしょうか。もしくは、
“旅行ツアーの飛行機、絶対落ちないと誓ってください。”と聞きますか?
自動車、飛行機どちらも命にかかわります。でもほとんど聞かれることはないのでは?
ご自身が誇りをもってされているお仕事に関して、ネットの情報で懐疑的になられたらどうされますか?
医療機関でご自身が発言するとき、自分の職場でお客様から言われたとお考えになるのも大切です。
以前にも記載していますが、大人のやり取りを子供さんは、ものすごく冷静に聞いています。
国際化社会に適応できる柔軟な大人になってもらうために、我々大人が基本を考える時期にきています。
僕も仕事以外ではいい加減で不完全な存在です。だらけきっているといってもいい。
でも子供さんの未来に対してはストイックです。
朝から長文の苦言ですいません。誰かが、はっきり言わなければと思い書きました。
僕自身やる気が失せて流して診察。保護者さんの思った通りに診断をする。
そんな事をしだしたら、引退します。
僕の行為が将来の子供のためにならない。
そうならず、勉強し話し続けます。継続は力なりで。
どうぞよろしくお願いいたします。
江口小児科 江口尚彦