本日は、朝からの急なお休みご迷惑をおかけいたしました。
私は、医師という立場、皆様の健康を守る人間です。
もう一つ、88歳が近い独居の母を持つ息子という立場もあります。
今朝は緊急で救急車での搬送連絡がありましたので、独り身で動ける
のが私だけでしたので駆けつけました。
以前から気になっていましたが、空襲を11歳で経験した母は、近年
ものすごく夜が不安で、2階で寝ないと眠れない。
1階で寝てほしかったのですが、防犯上気になるようでした。
気づけなかったのは私の悔やみですが、腰椎の疲労骨折が出始め歩行が
おぼつかなかったのが最近です。
昨夜も動けないと連絡を受けて実家に行き、鎮痛剤を渡し落ち着くのを見て
帰宅したので、安心していたのですが、今朝階段から落ち、セコムからの連絡で
重大なことになっているとわかりました。
疲労骨折が、深くなり、上体を動かすだけでも苦悶様の母。
検査が終わり、昼前に入院になりましたが、その時初めて言いました。
”実家に帰ってきてほしい”と。
今まで絶対に言いませんでした。
コロナの世の中ですから、面会はできません。
入院準備を取りに帰るとき、完全に子供の不安な表情で私の腕をぎゅうと握りました。
それから実家に帰り、母の台所や洗濯物の整理をしていましたが、なぜもっと早く
安心させれなかったのか、痛みを抱えて生活を続けていた母の強さ、そして私の手を
握った本心を考えて、無の状態で帰宅しました。
電話で、今後も様子を見ますし、母がいずれ旅立つまで、仕事も完全に、親孝行も完全に
悔いがないように生きていきます。
金曜日は、夜間診療、土曜日からは通常に戻ります。
心の中には、今までにないものが刻まれた気がします。
コアラ人