”岡山 都市再興計画③”

岡山市都市計画

各論

まずは江戸ゾーンから行きましょう。僕自身、歴史好きというか武士が好きなので、その関係の本も読んでいて江戸時代の都市システムのすごさを改めて理解したところから考え始めました。現代に生かせる部分はないのかと。

リサイクルに関しても、完全にごみがなくなるほど行われていたようですし、遊び、仕事の切り替えも、人間関係もお手本とすべきところが多いんですよ。

それを徐々に導入するにしても、まずは外観です。見た目のインパクトはすごいですから。駅前に巨大な現代が出現するならば、鎖国をつらぬき独自の文化を発展させた江戸ゾーンがあれば面白い。

それを岡山城と後楽園を生かして表町全体に広げます。

太秦映画村、大好きな場所の一つですが、触れてはならない、入ってはならない、そういった部分が多く、もどかしいのも確かです。

しかし、普通に町として成り立っているならば、自由に出入りできますので問題はないわけです。

まず岡山城です。総論でもふれましたが、とことん作りこみます。ここは純粋に観光の場所になるでしょうから、外観の重厚感に見合う中身です。入口のところにもものすごくリアルな門番の蝋人形、もしくは実際に門番の方にいていただく。そのままお城に入ると文化が成熟したころの岡山城を完全再現。エレベータなどは見えにくい場所へ移動し、もしくは一見エレベータとわからないように装飾して、どの角度から写真をとっても、気分は江戸となれば違うでしょうね。お身体の不自由な方のために誘導したり、他の来城された方々のためにご案内の方も必要になりますね。

歴史背景を説明するには視覚・聴覚が大切になりますが、ものすごくリアルな蝋人形で、軍の評定だったり、天守閣のお殿様だったり、文をもって城に戻った家臣だったり、色々と配置し、岡山独自でアプリを作成して写真をとると内容が録音されるような仕組みや、プロジェクションマッピングのような効果を利用して、蝋人形の一人が立ちあがり説明するのも面白いかもしれません。お土産物屋さんがあったように記憶していますが、商業施設が入るなら、大勢の家臣(エキストラですが)を引き連れて、年間5組限定などで後楽園を歩いてきた殿と姫が天守閣で結婚式というのも経済効果を生みそうですね。

来られる方、案内する方は当然現代の人ですから、これも総論で述べた通り、タイムスリップの錯覚を覚えるほどのリアルさを追求します。

城をひとたび出ると、今度は巨大な武家屋敷。これを再現して、木造建築の美しさを改めて感じていただくようにします。当然中に入って、その時代の方の生活がリアルに感じ取れるようにします。そこから後楽園に向かっていけば、庭園としても印象ががらりと変わると思いますが。

市民会館の跡地や旧NHKのあとには、江戸デザインの服飾、雑貨、江戸庶民のファーストフードから懐石、ありとあらゆる遊びを考えたショップを入れていきます。

古い民家はそのままに新規の住宅も街並みとして溶け込む古民家にして、道路上にあえて落ちている紙なども路面に付着させておきますが、昔のすかし紙になにがしかの文字を書いたようなもの、お尋ね者のたち看板、今後表町に続いていきますが、派手なのぼりで宣伝を立てて、景色が楽しいことで歩くことが苦にならないようにしていくわけです。

ここまでできただけでも毎年恒例の花見ですら大きく変わると思いますよ。祭りとして全国にアピールできるかもしれません。

まだまだほんのさわりの部分だけですが、プラザホテル、シンフォニーホール、表町、クレド、千日前、旧吉本三丁目劇場付近まで広げていきますので、しばし江戸ゾーンにお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

(次回9月1日更新です)