妄想おとぎ話桃太郎
細部を煮詰めて参りました。
僕としたことが、”温羅”本拠地を決めていなかった。
実は全国組織の拠点は、岡山の足守にあったのです。
攻め込むには、敵の詳細を知り尽くす必要があります。
まずは、間者である”キジ”の出番。
屋敷の守り、温羅の日々の動き、弱点など完全に調べ上げました。
中途半端な情報は、命とりです。
次に、露払いとして
そして、
の活躍になります。
しかし、世の中は勝手に戦はできず、太平の世。
ここでマーベル映画で見られるような静かな格闘が必要になります。
猿武は次々と刀の柄を利用して、立ち上がれな程のみねうち。
犬山も、致命傷を与えないように、静かに倒して行きます。
火の手でも上がろうものならば、大騒ぎです。それに過激なシーンはいけません(一応絵本ですから。)
キジに案内され、温羅のもとに真っすぐ桃太郎は進みます。
キジは心理学の天才で温羅の性格を見抜いていました。
間者としてだけだはなく、学者としても見事だったようです。
”桃太郎様、真っ向勝負に相手は威嚇を仕掛けてくるはずです。”
”望むところ!”
”いえ、決して熱くなっては、なりませぬ。
そうでなければ、猿武、犬山の静かな襲撃が無駄になりまする。
それに温羅自体は、意表を突かれると弱おぉございます。”
”そなたは、某にどうしろと?”
”道化をお演じなさるのです、あえて。そこで冷静になった所で懐柔し、最終的にお味方につけるのがよろしいかと。”
”わしは、意表を突く道化師のような訓練は受けてはおらぬぞ。”
”ご安心めされてください。仲間を呼んでおります”
そこに控えていたのは、全身金のヒョウ柄の巨漢の男。
一抹の不安を感じたものの、全員で突入。
驚く、温羅!!。
”誰じゃ、お主たちは?わしを知っての狼藉か?誰ぞ、であえぇ。”
誰も来ない。
”まさか、お主たちが・・。くぅ・・・。”
”何か勘違いを、しておられやす!”
助っ人の男が言う。
”手前、吉備太郎と申しやっす。まずは見ていただきたい。PPPP、どうぞぉ!。”
おおう。現代でも通用する遊び心。
何度か繰り返すうちに、温羅も取り巻きも、キジ、そして桃太郎も一緒に踊り、笑いの渦で包まれていた。
物語のエンドが見えぬまま、次回に。
コアラ人の独り言